今週のお題:アルバイトの思い出

学生時代に経験したアルバイトの中で強く印象に残っているのが、「シェルフリーディング」です。あまり一般的な言葉ではないのですが、図書館の書架の整理のことで、正しい位置に本を並べ直し、きれいに整えていく作業です。

ひたすら本のラベルの数字通りに本を並べ替えていく単純作業で、大きい棚になると1時間頑張ったつもりでも全然進まないことも多かったのですが、慣れてくるとどんどんスピードアップ。ついでに本の分類法である「日本十進分類表」の数字も勝手に頭の中に入ってきて、楽しくなっていきました(私だけか……)。

本を棚に戻すのが面倒だったらしい人が適当なところに置く、というのはよくあるパターンでしたが、元の位置に戻そうとしてうっかり間違っている場合や、似たようなタイトルで混乱した形跡が見られる戻し方など、利用者の苦悩が目に見えることも。さらに、普段自分では絶対に目を通さないようなジャンルの本も整理することになるので、この学問にはこんな内容も入るんだな、このジャンルは時間がある時にチャレンジしてみたいな、ということもよく考えました。

世の中には本当に膨大な量の書籍(や他の資料)があって、一生目を通せずに終わってしまうものが何冊あるのやら……と途方に暮れることもありましたが、機械的にでもたくさんの本に触れることができたのはとてもいい経験になりました。

しかしこのシェルフリーディング、あんまり図書館や資料室等の施設以外で役に立つ技術ではないのです。どこかにシェルフリーディングっぽいことをさせてもらえる場所はないものですかねぇ。